弁護士 合田雄治郎

合田 雄治郎

私は、アスリート(スポーツ選手)を全面的にサポートするための法律事務所として、合田綜合法律事務所を設立いたしました。
アスリート特有の問題(スポーツ事故、スポンサー契約、対所属団体交渉、代表選考問題、ドーピング問題、体罰問題など)のみならず、日常生活に関わるトータルな問題(一般民事、刑事事件など)においてリーガルサービスを提供いたします。

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合田綜合法律事務所
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兼任講師

裁判傍聴のススメ

1 先日、私の授業を履修している中央大学法学部の学生さんと東京地裁へ裁判傍聴に行ってきました。

刑事裁判を傍聴し、その後、修習時代にお世話になった裁判官に法廷の説明などをしていただき、学生さんから裁判官への質問タイムを設けていただきました。

裁判は一回で結審したため、刑事裁判手続きの流れがよく分かるものでした。

今回、裁判傍聴が初めての学生さんはいませんでしたが、皆、目を輝かせて、裁判を傍聴し、裁判官に質問していました。

2 終了後、学生さんに感想を求めました。

実際に授業で模擬裁判を体験したことから、以前に傍聴したときよりも実感をもって裁判をみることができた。

裁判官に説明を受けたり、裁判官と直接話したりして、今まで見当もつかなかった裁判官の具体的な仕事がおぼろげながら分かった。

大多数はこの様な感想でした。

ひとり、被告人に感情的に肩入れしてしまったという学生さんがいました。

3 これを聞いてハタと気付かされました。私自身は長らくこの様な感想をもっていなかった、ということにです。

今の私は弁護士なので、どうしても弁護人の言動が気になりますし、検察官や裁判官の対応にも注目します。ところが、学生だった頃は、先の学生さんのように、被告人の人生そのものにとても興味がありました。

被告人への過度の感情移入は冷静な判断ができにくくなるということから避けなければなりません。しかし、裁判が被告人という一人の人間を裁く場である以上、その人生を理解しようとすることは、弁護人でも、検察官でも、裁判官でも必要なことだと思います。

4 また、昨今は憲法をめぐる議論が報道を賑わせていますが、裁判では憲法をはじめ法律が適用され、裁判手続きも法律・規則に則り厳格に運用されています。憲法や法律の役割を、実際の目で見て実感することができます。

そうすると私などは、憲法や法律が何のために存在するのかということを考えてみたくなります。

確実に言えることは、裁判を傍聴した人は皆、何かしら考える材料を得られるということです。

5 知らない方も意外に多いようなのですが、裁判は原則として公開の法廷で行われ、これは憲法にも規定されています。最低限のルール(騒がないとか、写真撮影をしないとかいったものです)さえ守れば、ほとんどの裁判は誰でも傍聴することができます。

傍聴したことがない方も、傍聴したことがある方も、是非とも裁判所に行って、考える材料を得てみてはいかがでしょうか。

 

 

 

中央大学法学部で兼任講師を務めさせていただきます

1 この4月から、中央大学法学部で兼任講師を務めさせていただくことになりました。

私は、ホームページのプロフィールにも書きましたが、長らく家庭教師をしていたため、「人を教えることは、もう十分やったかな」という気持ちがありました。

他方で、以前に5年間ほどクライミング初心者対象のインストラクターをしていたとき、初めてクライミングを体験する皆さんが顔を輝かせて登る姿をみて、「クライミングの楽しさを伝えることは遣り甲斐があるな」とも感じていました。 

2 そのような割り切れない気持ちでいたところ、昨年10月に修習生(司法試験に合格し、トレーニング期間中の法曹の卵)にスポーツ仲裁に関する講義をする機会がありました。

前年同じ講義を担当していた方から、スポーツ法に興味がある修習生は殆どいないから、大変かもしれないとの申し送りがありました。困ったなと思っていたのですが、少しでもスポーツ仲裁やスポーツ法に興味を持ってもらうため、マイクを回し対話形式の講義を行うことにしました。

さすが修習生で、私の質問に対し鋭い回答で切り返し私が唸らせられる場面もありました。私としては、全般的にみて、修習生の皆さんとコミュニケーションがとれて、講義はそこそこ上手くいったと思っています。

3 そして、今回の中央大学法学部のお話をいただきました。修習生への講義の経験からか、打診に対して「よろしくお願いします」と即答していました。

担当は、インターンシップⅣという講義です。簡単にいうと、インターンシップによって法律事務所に派遣される学生の皆さんに、その準備として法曹の仕事はどのようなものかを知ってもらう、というものです。

この講義において学んで欲しいことは、法曹の仕事をはじめとして沢山ありますが、その中でも第一にコミュニケーション能力の重要性についてです。コミュニケーションをとる能力は、どのような仕事をする上でも、更にいうと、人間が生きていく上でも、欠かすことのできない最も重要な能力のひとつであると思います。

そして、人と人との関わりに関与していく法曹、その中でも弁護士には、特にコミュニケーション能力が求められます。交渉におけるコミュニケーションの重要性は言うまでもないと思いますが、裁判においても、裁判官、相手方(検察官)、書記官・事務官、証人、その他関係者、そして依頼者とコミュニケーションをとることは極めて重要です。

4 かく言う私もコミュニケーションをとることの難しさは日々痛感しているところです。また、コミュニケーションが首尾よくとれて、仕事が成功したときの喜びも知っているつもりです。

学生の皆さんとコミュニケーションをとりながら、コミュニケーションの重要性について一緒に学んでいけたらと考えています。

 

 

 

 

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